2018-01-01から1年間の記事一覧

おじさん 日常のショートショート

おじさんは、昼食を買うためイトーヨーカドーに行った。カップラーメンを選び、レジに並ぶ。 カバンを持っていなかったので、一枚2円のビニール袋をください!という札を渡す。童話の挿絵に出てくる魔女のようなレジのおばさんが「大きいビニール袋と小さい…

樹木希林さんの言葉

樹木希林さんの言葉は、 ゆっくりと刻まれたシワのように 味わいがあり、深い。 今日も朝から、ワイドショーでは、 希林さんを偲んで、 過去の映像を流していた。 そんな中、思わず、 もう一度巻き戻して聞き直したい 言葉があった。 それは、希林さんが 内…

おじさんは「オヤジ狩り」にあうのである。

ひとりぼっちは、寂しい。なんだか、僕だけが、みんなとは違う時間の流れにいるみたいで。一生懸命声を張り上げても誰からも気づいてもらえない。そんな気持ちは、それは、年齢をいくら重ねても、変わらなかった。 オヤジ狩られたことがある。「オヤジ狩り」…

おばあちゃんの「ごめんね」

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」 僕のおばあちゃんは、ひと言で言うと強い人だった。なんでも自分でやり、なるべく他人の世話にならないように生きていた。最期を迎える前日、寝たきりだったおばあちゃんが自分から「私をお風呂にに入れてくれない…

おじさんは糖尿である。2

糖尿病と診断された後、 医師から食事のとりかたを指導された。 ●1日3回、規則正しくとること ●白米も適量をちゃんと食べる ●お菓子は週1回ならOK ●長い付き合いなのでストレスを溜めないように。 ドカ食いは避けて。 ……今思えばわかるのだが、糖尿病には コ…

おじさんは糖尿である。

36才の頃、おじさんは、体重は3ケタ近く、 生活は不規則でほぼ毎日睡眠不足であった。 そんなある日、突然のかゆみがおじさんを襲った。 それも、なぜか、おちんちんの先の皮の部分。 (言っておくが包茎ではない) かゆいかゆいと奥さんに話すと、キレ気味…

真実とは裏読みせず、逆読みするべきだと悟った日。

見覚えのないアドレスから突然メールが届いた。 タイトルは「大丈夫か?」だった。スクロールすると職場でよく知る人の署名があった。 だけど、僕には不信感しかなく、恐る恐る読み始める。「お前、最近元気ないじゃん?大丈夫か?天声人語で載ってたので引…

夏休み、謎の微熱と謎の昔なばし

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」 13歳の夏。 まだ大人の言うことを素直に聞いてた頃の話。 世の中はロス・オリンピックに浮かれ、 僕は夏風邪にうなされていた。 37.4度の微熱がっずっと下がらない。 カラダが弱いので、1週間くらいは気になら…

【実話】ある日、なぜだかホームレスを探しに

ある日の話。 徹夜明けのなんの予定もない日、家に帰ろうかと歩いていると 「あのーすみません」と声がする。 振り返ると日焼けして健康そうな50代であろうおばさんが立っていた。 おばさんは、僕が振り向くと少し笑顔を見せながら 「この辺に浮浪者のテント…

新宿歌舞伎町DVDブルース〜どんな計算をすればその答えは導き出されるのか?〜

久しぶりに新宿の歌舞伎町に足を踏み入れてしまった。 それも、より、いかがわしい通りに。 あくまでも迷って仕方なく足を踏み入れたのだ。 道にも迷ったし、心も迷ったし、欲望も迷ったのだ。 だから仕方ない。僕の問題ではない。(諸事情によりいろいろと…

新福菜館 麻布十番店ー 食べながら次にまたくることを考えている。

麻布十番駅から66メートル。妻があれじゃない?とゆびを指す。僕はそれを見ながら、 「アホか、新福菜館(しんぷくさいかん)館って言うぐらいだから立派なビルに決まってるでしょ」と言いながら歩いて行くと、 妻の言う通り、フツーの昔ながらの ラーメン屋…

7月7日。願い事はなんだったっけ?

今週のお題「星に願いを」 小学校6年生の僕は半分冗談、半分本気で 「ウルトラマンになりたい」と短冊に書いた。 その短冊をクラスのみんなと競い合いながら笹の上の方に結んだ。 みんな高いところに結んだほうが願いが叶うと思っていたんだと思う。 一番上…

巷の批評家よ、君の発する言葉はブーメラン!結局、君の行動を妨げてしまうのだ。

日本代表が決勝トーナメント行きを決めた日、 ネットやテレビで感情的な言葉を目に耳にした。 「無気力プレイ」、「やる気ない」、「決勝トーナメント行けなくてもいいから攻撃し てほしかった」、「韓国は美しく敗退したが、日本は醜く16強に進出した」……。…

「中華そば みたか」で思い知らされる。流行に左右されない“本物”のうまさ。

どうも~。うぉ、お!!、おお、おさー。 今日は三鷹の街をフラフラと。 おさー。 何やら文豪ゆかりの街だということで、駅の構内では、 作家のグッズを売っていたり、 おさー。 駅から歩いてすぐのところに「文学サロン」があったり、 街全体でかなりあやか…

探偵裕くんの報告書〜友情飛行〜

昨日見た絵本の探偵のように、 虫眼鏡を持った裕くんは得意そうに犯人捜しをしていた。 もちろん、事件なんて何も起こってはいないのだけれど。 「やっぱり、ママがワルモノだよ。このグラスの指紋は絶対ママのだよ。」 「あらそう?でも、さっき、知らない…

本当にあった恐怖?体験2〜ところどころウソ〜

8月の快晴の日、僕は半パンTシャツでリュックを背をって江の電に揺られていた。ドア付近で窓の外を眺めながらいると「あの、おにぎりいかがですか?」と声をかけられた。振り返ると優しそうなおばあちゃんがクシャクシャな笑顔でおにぎりを差し出している。…

勇者、ボク。

「そろそろ時間じゃない?」 ママの声にボクはドキッとした。 ゲームの時間は一日一時間までという約束があったからだ。 ボクは声のした方にそーっと振り返って ママの様子を覗いてみる。 いつものようにママは忙しそうに動き回っていた。 少しご機嫌ななめ…

糖尿病の俺だって美味いものが食べたい!〜なるべく糖質を抑えたグルメ〜『キングチャイナ』レバニラ定食

ワールドカップ・ロシア大会が大盛況の真っ只中こんにちは。 ロシアンルーレットが得意な僕です。 本日(2018年6月18日)お邪魔したのは、 横浜は綱島の「キングチャイナ」さんでございます。 働く男の嬉しい味方、街かど中華の代表格です。 場所は綱島駅よ…

ブラジル代表の本当の強さの秘密を、地球の裏側の河川敷で見てしまった。

にわか雨を含んだこげ茶色のグラウンドから湯気が立ちのぼる。川と草木の青い匂いが混じり合う。僕らが夏の始まりによく嗅いだ匂いだった。僕は眠い目をこすりながら、ホームベースをセットする。他のチームメイトもダラダラと準備をしていた。三塁ベースを…

末廣家でうまいラーメンを食べたら嫁にキレられた話

どうも、みなさまご存じの僕です。 今日(2018年6月13日)はこちら、懐かしくも元気の良い商店の集まる六角橋商店街 にやってまいりました。 今日のお目当の店は、東急東横線「白楽駅」より8分ほどの場所にあります 「ラーメン末廣家」でございます。 そう…

「誰でもよかった」なら「お前でもよかった」のではないか?〜想像力の精度はどこまで高められるのか〜

ニュース映像で、テロに遭遇した被害者の遺族が、 顔を歪ませ何かを叫んでいた。 彼女の気持ちを考えながら、僕も顔を歪ませ悲しくなる。 でも、次の瞬間、バイトルのCMが入る。僕の思考はそこで一時停止。 被害者の無念さと、遺族たちの悲しみの奥底にまで…

ちょっと重く暗い話ですみません。〜チチのチチを考える〜

父が入院した。 息子である僕が初老であるから まぁ、そんなこともあるだろう。 でも、家族を守り、子供を成長させるために 働き続けてきた、身体が 病室のベッドの上でよくわからない、管をいくつも這わせ 力なく横たわる姿を見ると、 なんだか、想像以上に…

歩を進める世界、たたずむ僕〜笑顔男〜

「透明だけど高くて分厚い壁が君の周りをとり囲んでいるんだ。」 ひと呼吸置き、何かを決心したかのように後を続ける。 「それで、君の周りの人はいつも気を遣って、その壁をノックする。 だけど、どこからか、恰幅のいい守衛さんが出てきて見たこともない怖…

本当にあった恐怖?体験

「あなたはホテルによく泊まりますよね」 突然、蝶ネクタイの似合う洒落た老紳士は、 僕に向かって話し掛けて来た。 それも電車の中のすべての人が注目するほどよく通る声で。数分前、電車の扉に“クシャ”って挟まれ 潰れかけてた老紳士を 救出した僕に御礼を…