樹木希林さんの言葉

樹木希林さんの言葉は、

ゆっくりと刻まれたシワのように

味わいがあり、深い。

 

今日も朝から、ワイドショーでは、

希林さんを偲んで、

過去の映像を流していた。

そんな中、思わず、

もう一度巻き戻して聞き直したい

言葉があった。

 

それは、希林さんが

内田裕也さんに対し、

離婚無効の訴訟を起こした時

囲み会見での独り語りの部分だ。

 

以下、ほぼ聞いたままを書き写しましたが、

一部読みやすく手を加えさせいただきました。ご了承ください。

 

『私は本当に変な女なんですけど

世の中に怖いものはないんですね。

それは、人間に対しても。

死ぬことすらどうでもいいことなんです。

ただ、私には、

たったひとつ怖いことがある。

それは主人の前に立つこと。

なぜ怖いかというと、

主人は、社会的にいろいろな不道徳な部分を持っています。

でも、それを私が「おお汚い、おお汚い」とかき分けて入った時に、主人の心の中に

きれいな鏡みたいのがあって、

のぞいてみたら、

一番汚いものが写っていた。

それが私の姿だったんだと。

そういう恐ろしさなんです。

だからケンカする恐ろしさとか、

そういうのではない。

自分の姿をまざまざと見せられる。

そういう男っていうのは私にとって

内田裕也以外)いないんですね。』