真実とは裏読みせず、逆読みするべきだと悟った日。

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見覚えのないアドレスから突然メールが届いた。


タイトルは「大丈夫か?」だった。

スクロールすると職場でよく知る人の署名があった。


だけど、僕には不信感しかなく、恐る恐る読み始める。


「お前、最近元気ないじゃん?大丈夫か?

天声人語で載ってたので引用する。」

とあって次の文章が書かれてあった。


『ネパールの芸術家であり冒険家のヨスーデ・ソウ氏が

1969年エベレスト単独登頂後のインタビューでこんな事を語っていた。

「こんなに大きな会見場こんなに大勢の報道陣。ただ驚いています。

まず最初に、私のスポンサーへのプレゼンテーションの場をつくっていただいたことには

とても感謝している。一社、一社報告にまわらなくていいと言う事は、

とても有意義なことだからね。

だけど、エベレスト単独登頂なんて、ここまで注目を浴びるほどたいした事でもない。

ただの個性的な人間が、誰もがやりたがらないことをしただけのことさ。

だって、考えてみてください。私達は日々冒険をしているじゃありませんか。

何が起こるか分からない、前人未到の未来へと毎日冒険している。

不安にかられることもあるし、逃げ出したり、投げ出したくなる時だってあるでしょう。

それでも、立ち止まることは許されず、

朝日とともに訪れる誰の足跡もない今日に足を踏み入れなくてはならない。

こっちの冒険の方がとてもタフでハードだ。

だから僕は毎日新しい下着に着替えるのさ。

新しい気持ちで今日を過ごすために、新しい気持ちで冒険の旅に出るためにね。

今日この日に集まっていただいた皆さんにお願いがあります。

この場でのことをどのような記事にしてもらっても構わない。

だけど、最後にひと言だけ書き加えておいてください。

僕はとてもスポンサーのみなさまに感謝している。

とくに下着メーカーのブラッドリー社には特に感謝していますと。

それでは、みなさまの冒険がいつでも上手くいくことを願っています。』

どうだろう?お前の悩みは俺には分からないけど、

人生は道なき道を行く冒険だ。

誰かに認められるためではなく、

自分が自分に満足いく冒険にしないと。

いつか、お前の目標に

輝かしいフラッグを誇らしげに打ち立てようぜ。

と、メールは熱く締めくくっていた。

うん……。一応、ありがたい。

ても、でもね、僕はただ親不知が

疼いてイライラしてて

塞ぎ込んでいただけなんだけどね。

まぁ、ありがたいから感謝のメールなんぞ送ろうか。

と、一応ヨスーデ・ソウさんのことをググってみようと思った。

検索窓に「ヨスーデ・ソウ」と打ち込む。

で、検索ボタン押す瞬間には、全てを理解した。

余計にイライラした。イライラが止まらなくなった。しょうもなすぎる。

これ、何のためのメールなん?